サステナブルな暮らしをしようと思ったら、我慢が必要なのでしょうか?確かに、今まで同様に何の制限もなく化石燃料を燃やしたい、たくさんのモノを消費したい、という願望があまりに強かったらそうなのかもしれません。でも、その消費は、あなたが幸せになるために本当に必要なものなのでしょうか?我慢と思うのとはちょっと違う、サステナブルな未来につながるニーズの捉え方をご紹介します。
この動画では、私たちがサステナブルな意思決定をし、サステナブルなモノやサービスを開発することに役に立つ、「人間の基本的ニーズ(Basic Human Needs)」についてご紹介します。この興味深い理論はチリの経済学者、マンフレッド・マックス=ニーフが考えたもので、社会のサステナビリティを高めるのに役に立ちます。というのも、サステナブルであるためには、私たちは環境の制約の中でニーズを満たさなければなりません。人間の基本的ニーズを理解すれば、より少ない資源で、私たちのニーズを満たす方法を探すことができます。
マックス=ニーフの理論は、いわば新たなレンズとなって、私たちが変えなくてはならない、今の経済や社会のシステムに対する見方を変えてくれるでしょう。イノベーションを起こし、表面的な問題解決を避けるためには重要なことです。(GBGP担当 山田有佳)
※本動画は、カナダ在住で数多くのサステナビリティの動画教材を作成している、アレクサンダー・マグニン氏が作成したものを、㈱ビジネスコンサルタントが翻訳・吹替をしました。
【参考資料】
英語版”Human Scale Development”(Manfred Max-Neef) http://www.wtf.tw/ref/max-neef.pdf
日本語版『“ていねいな発展”のために私たちが今できること』(著マックス=ニーフ 監訳:牧原ゆりえ)http://max-neef.sustainabilitydialogue.vision/hsd.html
これまでにご紹介している動画で学べるシリーズはこちらです。
- サステナビリティ:どこまでだったら大丈夫?
- エコロジカル・フットプリント:人間が地球にかける負担はどのくらい?
- サステナビリティに取り組む最適なタイミングとは
- サステナビリティの科学的定義とは
- 持続可能性を阻む4つの根本原因とは
- サステナビリティ・プラン:アインシュタインの問題解決法(バックキャスティング)
- 4原則-サステナビリティ・ゲームに勝つために
- 環境・人間社会・経済からみる企業価値~トリプルボトムライン~
- 気候変動は、本当に人為的なものでしょうか?(ボストーク基地)
- システムシンキング:教訓「ボルネオの猫」の物語
- サステナビリティ・プランをつくる4つのステップ
- 社会の持続可能性を守る5つの原則
京都大学総合人間学部、同大学院人間・環境学研究科修士課程修了。専攻は文化人類学、クロアチアで戦災からの街の復興をテーマにフィールドワークを行う。
株式会社ビジネスコンサルタント入社後、企画営業・営業マネジャーを担当。現在は同社の研究開発部門で、環境と社会の両面でサステナブルな組織づくりにつなげるための情報収集やプログラム開発等に取り組んでいる。Good Business Good Peopleの中の人。