私たちは、2015年1月よりスウェーデンの国際NGO The Natural Step(以下TNS)とパートナー提携を結んでいます。私自身も4月に認定トレーナーとしての資格を取得しました。

TNSのシニア・コンサルタントと一緒に食事をしていると、食材の産地、農薬使用の有無、栽培方法などを、お店のスタッフに質問していたのが印象的でした。TNSは持続可能性(サスティナビリティ)4原則を提唱しており、これを実践するためにも先ほどの質問をするということでした。

持続可能性4原則とは何か?~サスティナビリティの系統だった考え方

持続可能性4原則とは、ヨーロッパを中心とした多くの科学者が合意した内容です。

TNSの持続可能性4原則が提唱されるまでは、環境に関する統一した考えがなく、科学者個々人がそれぞれの考えを展開していました。その結果、環境に関する取り組みの歩調が合わないばかりか、真剣に環境問題に取り組む人も少ないという問題がありました。

それを解決したのが、TNSの創始者であり、小児がん医師であったカール=ヘンリック・ロベール博士です。博士は、2000年に環境分野のノーベル賞と言われているブループラネット賞を受賞されています。

博士が提唱している持続可能性4原則は、次の通りです。
持続可能な社会では、

  • 自然のなかで地殻から掘り出した物質の濃度が増え続けない
  • 自然のなかで人間社会が作り出した物質の濃度が増え続けない
  • 自然が物理的な方法で劣化しない
  • 人々が、自らの基本的ニーズを満たそうとする行動を妨げる状況を作りだしてはならない

ワイン選びからサスティナビリティを考える

私はワインが好きです。以前はフランスワインをよく飲んでいました。
しかし、TNSの認定トレーナーの学習を始めたころから、基本的に国産ワインに変えました。

その理由はいくつかあります。

フランスからワインを空輸するということは、飛行機がジェット燃料を消費し大量の二酸化炭素を排出します。これは原則1に違反しています。国産であれば国内輸送時の二酸化炭素排出はありますが、フランスからの輸送に比べるとはるかに少ない量で済みます。

加えて、日本の貿易収支を見ると、対フランスは貿易赤字になっているという現状があります。赤字になる理由の1つに、農産品やワインなどの輸入の影響があります。

また、私は、国産ワインのなかでも、無農薬・オーガニックのものを買うようにしています。農薬は化学物質を含んでおり原則2に反しているからです。

これらの事実から、地球のサスティナビリティのためにも国産ワインを消費するように変更しました。

ワインだけじゃない!サスティナビリティを意識した身近な取り組み

最近、ニホンウナギとマグロが絶滅危惧種に指定されました。生息数が回復する以上の速さで捕獲されていることが原因です。

種が絶滅することは、自然界のバランスを崩すことにつながります。これは原則3に違反しています。魚についても、私は、サスティナブルな漁法を採用しているものを購入するようにしています。

私たちの未来が持続可能であるためには、将来にわたり、持続可能性4原則を維持し続けることが必要です。この4原則を意識すると、私たちの身近なところにも、できる取り組みはたくさんあります。

企業のサスティナビリティ、個々人のサスティナビリティには、この4原則は極めて重要です。

いかがでしたでしょうか。企業にとってのサスティナビリティとイノベーションとの関連性について以下のeBookに分かりやすくまとめています。ぜひ下記よりダウンロードしてご覧になってください。





サステナビリティとイノベーション 〜次世代への責任〜




笠井 崇

1988年入社。現在、テクニカル・ディレクターとしてコンテンツ開発、マテリアル開発の責任者を兼務。コンサルタントとしての専門領域は経営人材育成研修(社内ビジネススクール)、事業戦略、ビジネスモデルイノベーションに関する研修講師、サステナブル戦略、バックキャスティング経営に関する研修やコンサルテーションを担当。2015年国際NGO団体 The Natural Stepの認定トレーナーを取得。