2015年5月17日から20日までアメリカ・フロリダ州のオーランドで行われたATD International Conference & Expositionに参加しました。
※ATD= Association for Talent Development

ATDには世界90ヵ国以上から約1万人、企業で人材育成に携わる人、人材開発ベンダー、個人のコンサルタント、学生、大学教授、本の著者などが集まります。また、事例発表、最新のラーニングテクノロジー、未来の人材開発の潮流が一気に入手できるワンストップショッピングの場でもあります。

このような国際カンファレンスの場で、ビジネスパーソンとして世界中から集まった参加者と英語でコミュニケーションをとり、情報交換し、アクティブに人脈を築くためにはどのように振る舞ったら良いでしょうか?

毎日無料で配布されるニュースペーパーに、カンファレンスのなかで効果的に学習し、人脈を作る方法が紹介されていました。

人脈を作る効果的な4ステップ

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  1. Meet
  2. Greet
  3. Ask
  4. Learn

会う→あいさつする→質問する→学ぶ
というシンプルなプロセスです。
目が合ったらすかさず「Hi!」と言い、続いて「How are you?」とあいさつします。
ここまではスムーズに行けそうですが、問題は「次に何を質問すれば良いか」です。

ニュースペーパーのなかでは、日替わりで問いのサンプルが示されます。

・ どのスピーカー(講演者)の話を聞きたい?それはなぜ?
・ 基調講演で特に印象に残ったことは何?
・ このカンファレンスから何を学びたいと思っていますか?
・ 今までATDに参加したことはありますか?
答えが「はい」の場合→何回目ですか? それはどこの開催地でしたか?
答えが「いいえ、初めてです」の場合→今回参加しようと思った理由は?

さらに親切なことに、どのシーンでこの問いを繰りだせば良いかが具体的に示唆されています。
例えば展示ホールの中で、セッションの合間、基調講演を待っている間、ホテルと会場を往復するシャトルバスの中でといった具合です。

ATDに埋め込まれた出会いの仕掛けとは

あらゆるシーンで、人材交流を促すような仕掛けがちりばめられています。セッション中はただ聞くだけではなく、多くの場合、ペアワークやグループディスカッションを行います。無料のコーヒーと、テーブル&イスが置いてあるスペース。グループディナーといって初対面同士で食事に行く。あるセッションでは無料の朝食が振る舞われ、そこで参加者とスピーカー(講演者)が軽い会話を交わすなどです。

IMG_1111ニュースペーパーのアドバイスに従い、私も待ち時間やエレベーターの中でATDに来ている理由など聞いてみました。

「最新のテクノロジーを知りたい」(スイス 製造 インターナルトレーナー)

「従業員のやる気を高めるプログラムを探しにきた」(アメリカ 小売り HR)

「ATD認定プログラムを受講するため」(インドネシア 運輸 人材開発)

などという声が聞かれました。

行動の変化が参画意識を高める!?

Meet→Greet→Ask→Learnサイクルを続けていると、徐々にカンファレンスをアクティブに楽しもうという気持ちが高まってきました。「Hi」から始まり、半径2メートルくらいの人たちも会話に加わってくるので自然と輪が広がります。

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「ATDは、世界中から人材育成という
キーワードに関わりを持った人が集う、年1回の同窓会のようなもの」と言った方がいます。

私はその表現がしっくりきました。
セッションやランチの間も、テーブルを囲んだ人同士が自己紹介し、互いの課題を持ち寄り、学び合う活動が多く見られました。

あいさつの先に一歩踏み込むために、質問を用意しておく。会話から学ぶ。このサイクルは「まるで筋肉トレーニングのようなものだな」と、4日間を通して実感しました。
初めは意識しなければできませんでしたが、回を重ねると自然にできるようになっていったからです。

セミナーやカンファレンスなどの初対面の人が集まる場や私たちの日常のなかでも、周囲の人に今より少しだけ多く意識を向ける。そして行動する。
そうすることで、人的ネットワークが豊かになり、学びが広がるかもしれません。

会う→あいさつする→質問する→学ぶ。
会社のなかでこの「4ステップ」を実践してみてはいかがでしょうか。

世界最大の人材育成会議 ATD2015より

  1. 問いを持つことが会話を生産的なものにします~ATDからの学び~
  2. 人材開発の潮流は?ATDの概観から探る
  3. ATDにみる未来の学習のかたちとは?
  4. 「新しいリーダーシップ開発」に必要な3要素~今年のATDからの考察~

人脈を作るための4つのステップ、ご参考にして頂けたでしょうか。どんなシーンでどんな質問をすべきかということにはお悩みの方も多いのではないでしょうか。そこで課題解決に向けてもう一つお勧めしたい手法に、「クリエイティブタイプ」診断があります。 「クリエイティブとは何か」に関する視点は人それぞれですが、ここでは6つのクリエイティビティを定義し、あなたの思考プロセスを分析します。 ご興味のある方は下記よりダウンロードし、ご自身の「クリエイティブタイプ」をぜひ診断してみてください。

遠藤 麻衣子
西南学院大学にて文化人類学を学ぶ。外資系人材ビジネスに13年勤務した後、米国留学を経て2014年(株)ビジネスコンサルタントに加わり商品開発のための探索活動を行っている。就職と離職の場面を何百回と目にした経験を元に人が仕事を通じてイキイキとする支援や大人の学習意欲、またキャリア観を高める支援を探求中。英語力キープを兼ねて海外文献や学会情報へのアクセスを欠かさない日々を送っている。