先日、仕事で大きな失敗をしてしまいました。

先輩や同僚に大きな迷惑や心配をかけてしまった私は、上司に「1日のなかで、リフレクション(行動の『振り返り』)の時間をしっかりと作り、それを文にして書き留めて、それをよく読んでみろ」と言われました。

ふとその時、高校時代、漢文の授業で習った「吾れ日に吾が身を三省す」(『論語』)の一説を思い出しました。「古代中国のエラーイ人でも1日にたくさん振り返ったんだ。それなら自分も、1日に1回ぐらいは「省みる」、振り返ってみようかな…」

リフレクション(行動の「振り返り」)を通じて、自分自身の行動が変わることにつながったその体験をお話ししたいと思います。

1日の行動を書き出してみたら

上司の教えに忠実に従い、行動を1行1行日記のように書いてみました。

その手順は次のようなものです。

  1. 今日体験した出来事を書く
  2. 自分はなぜその行動をとったのか、その理由とその時の感情をもう一度思い出す
  3. いつからそのような考え方を持つようになったのか考える
  4. 今後どのような考え方や行動をとるべきか考える

これを1か月ほど続けてみました。

すると、「特別なことなど何もない・・・」と平凡に感じていた毎日が、実はいろいろな体験で成り立っていることに気づきました。

そして、自分の発言や行動の背景には、自身の「固定観念」や「既成概念」がたくさんあることを思い知らされました。

考え方が変わると、行動が変わる

こうした振り返りを続けてみると、相手のふとしたしぐさや表情、ちょっとした発言に注意深くなった自分に気づきました。自分の考えにとらわれずに真意をつかもうと、目の前の相手に真剣に向き合うようになってきたのです。

つまり、私の行動の背景にある、長年かけて形成された考え方に変化が出始め、ついには行動が変わってきたのです。

以前と違う自分をはっきりと自覚することができました。

「人の成果に限界があるとするならば、その限界を作るのは行動であり、その行動の限界を作るのはその人の思考である」という考え方を、私は大切にしています。

この場合の「思考」とは、行動の背景にある信念、価値観、哲学、ものの見方、考え方を指します。別の言い方をすると、「メンタルモデル」と呼ばれるものです。

行動を変えるためには、まずメンタルモデルを変える-。
この取り組みも1つの方法ということになるのです。

振り返りは「新たな行動」につながる

私の場合、「仕事の失敗」から始めたリフレクション(行動の「振り返り)でした。

なぜ「失敗」という結果に至ったのか…その経緯を可視化することから始めた「振り返る」という行動は、実は、「自分が変わる」ための「小さな一歩」でした。

リフレクションは、「新たな行動」につながるアプローチの一つです。
これまでにない新しい何かを始める時や今までの行動を変えようとした場合、各個人のメンタルモデルが影響を与えることは明らかです。

さまざまな取り組みがうまくためには、スキルの習得、情報のインプットは、たしかに重要です。

しかし、自分自身の内面を振り返る「リフレクション」の時間は、次の行動につながる「前進の予兆」であることは間違いないようです。

何かをしては振り返る、何かをしては振り返る。
この「振り返る」行為の繰り返しは、非常に単純で地味なことかもしれません。
しかし、「こんなに固定観念にがんじがらめになっていた自分でも、変わることができる!」という自信になりました。

みなさまも一度だまされたと思って、師走の1か月にリフレクション(行動の「振り返り」)を行ってみませんか?

そして年明けの1月から新たなる行動を体験してみてはいかがでしょうか。

新たな行動を自らおこすためのリフレクション、本記事の内容が少しでも課題解決のヒントになりましたら幸いです。 組織の課題解決に向けてもう一つお勧めしたい手法に、「クリエイティブタイプ」診断があります。 「クリエイティブとは何か」に関する視点は人それぞれですが、ここでは6つのクリエイティビティを定義し、あなたの思考プロセスを分析します。 ご興味のある方は下記よりダウンロードし、ご自身の「クリエイティブタイプ」をぜひ診断してみてください。

佐藤 和彦
大学卒業後、株式会社ビジネスコンサルタントに入社。 入社から9年間にわたり、地場~大手企業に対して、人材開発・組織開発の企画営業担当者、営業責任者を経験。その後コンサルタント部門に移籍し、現在はコーディネーターコンサルタント。 トレーナーズスタンスは「明るく、楽しく、時に厳しく」をモットーに昨年来、金融組織のマネジメント改革を目指し、研修講師として全国を飛び回っている。移動の傍らで、飛行機・電車・船等、乗り物の写真を撮っては小学生の息子にメールしている。